東京証券取引所は11日、4月の市場再編を前に、現在上場している企業が新たに区分した3市場のどこに移行するのかを公表した。岐阜県内企業は、最上位の「プライム市場」に11社、中堅企業向けの「スタンダード市場」に15社、新興企業向けの「グロース市場」に1社となった。そのうちプライムの2社、スタンダードの1社は基準の一部を満たしていないが、適合に向けた計画書を提出すれば移行できる経過措置を活用する。

 プライム市場に移行するのは、十六フィナンシャルグループ(FG)、大垣共立銀行、バローホールディングス(HD)、セイノーHD、イビデン、太平洋工業、トーカイ、電算システムHD、ヒマラヤ、未来工業、レシップHD。プライム市場は流通株式数2万単位以上、流通株式時価総額100億円以上といった上場維持の基準が設けられている。全てが適合したトーカイの小野木孝二社長は「今後、さらにコーポレートガバナンス(企業統治)や社会的責任が大きくなる」と気を引き締めた。

 ヒマラヤとレシップHDは、現時点では流通株式時価総額100億円以上の基準のみ満たしていない。ヒマラヤは中期経営計画で掲げる当期純利益の向上で、流通株式時価総額の基準突破を目指す2026年8月期が期限の適合計画書を提出した。小森裕作会長兼社長は「下位市場では、機関投資家からの投資が呼び込めなくなる。企業として永続的に発展していくためにも、プライム市場を死守したい」と決意を語った。

 レシップHDは24年3月期までの中期経営計画期間中に、産業機器(エネルギーマネジメントシステム)市場、海外市場の事業を拡大して企業価値の向上を図り、流通株式時価総額の引き上げを狙う。担当者は「認知度が高いプライム市場に上場することで、全国各地から優秀な人材を確保するのが、選択した主な理由」と説明した。スタンダード市場の15社では、セブン工業が適合計画書を提出した上で上場維持条件の緩和措置を受けた。

 一方、東京証券取引所の市場再編に合わせて、名古屋証券取引所は市場の名称を変更し、現在の1部を「プレミア市場」、2部を「メイン市場」、新興市場セントレックスを「ネクスト市場」とする。県内企業では現在、文溪堂、美濃窯業、富士変速機、岐阜造園の4社が、名証2部に単独上場している。