-昨年を振り返って。

 2021年の上場前から「永続的発展的な企業を創り、地域社会に貢献する」と言い続けてきましたが、当社の考えが広がり始めた1年になりました。休廃業が社会課題と認識され、地域経済を支える企業を組織経営で発展させることの重要性について、理解が広がったように感じます。

 -グループ企業は20社を超え、売上高100億円が見えてきました。

 昨年11月に鉄道関連工事を手がける今田建設(大阪)が加わりました。同社は大阪・関西万博や大阪・夢洲地区統合型リゾート(IR)で注目される大阪メトロが主要顧客です。現在も多くのM&A(企業の合併・買収)の話をいただいており、ご縁があれば進めていきます。当社グループの一員となることで、売上高、利益をともに拡大していきます。

 -グループに加わった企業を成長に導く秘けつは。

 大切なのは人の心です。「能動的主体的に考え、行動することが一人ひとりのしあわせにつながる」ということを伝えています。そのために毎週グループ各社の社長や経営幹部とは勉強会を開催し、グループ社員にはメールを送っています。当社から人を送り込むことはしません。私が小さな会社を少しずつ大きくした方法を伝えているだけです。

 -M&Aの相手先となる条件は。

 一言で言うと企業のトップが真面目がどうかです。トップの姿勢が社風として表れると考えていますので、当社の価値観と合うかを見ています。

 -今後の課題は。

 M&A先の目利きは少ない人数でもできますが、経理や人事、内部監査などはグループ企業が増えるほど人数が必要になってきます。コンパクトな体制で対応できるように業務のDX化を推進することで、M&A先の管理業務の効率性を高めていきます。