―昨年はどんな年でしたか。

 物価高騰でどの業界でも値上げが実施される中、国の政策もあり携帯電話通信料だけは値下げが続き、私ども携帯電話販売業界も大きな打撃を受けています。その結果、昨年は閉店を余儀なくされる競合他社も多く、当社も利益率の減少が避けられない厳しい年となりました。そういった状況下でも、当社は以前から県内の店舗展開に重点を置くドミナント戦略を進めてきたことを強みに、近隣店舗を集約化して管理コスト削減や店舗規模の拡大に努め、1店舗あたりの収益最大化を図っていきたいと考えています。

 ―大切にしていることは。

 スマートフォンが日常生活に密着し、なくてはならないものになる一方で、携帯電話の購入やサービスの変更などのオンライン化が進み、高齢者を中心に対面で相談できるキャリアショップの存在価値は高まっていると感じています。地域で頼りにされる店舗を目指して、お客さまに寄り添うサービスを展開していきます。

 ―今年、注力することは。

 昨年は、利益率は減少したものの、新たにオープンしたイオンモール土岐のソフトバンク店舗を中核に、売り上げは伸びを見せています。目標としていたソフトバンク県内店舗シェア40%も、順調に達成へと近づいており、今後も店舗数拡大へ邁進(まいしん)していきます。

 ―今年の抱負を。

 厳しい時代で生き残りをかけていく中で、キャリアショップの要である「人」の育成に注力しています。以前より、社員の育児休業取得や職場復帰、育児と仕事の両立などの支援に努め、昨年はぎふし共育・女性活躍企業にも認定されました。さらに近年は、攻めの営業として、社員自身が商業施設などでのイベントの企画・運営を積極的に行う試みにもチャレンジしています。これからも、社員が笑顔で働き続けられ、活躍できる環境を整えていきます。