-辻博文代表取締役会長、辻雅文社長の新体制となって約1年です。

 どちらかというと、岐阜商工会議所議員など対外的な活動は社長が担い、社内のさまざまな仕事は私が中心となっています。役割分担がうまくいっていると感じます。東海地方を代表する会社に成長できるよう、組織や人事考課制度を改革しています。

 -昨年力を入れたことは。

 DX事業部では、岐阜のお客さまのインボイス制度の対応をしました。また、特許を取得しているカラーバーコードの「カメレオンコード」がデンソー大安製作所に採用されました。デンソーはQRコードを開発した会社ですので大きな反響がありました。カメレオンコードを自動車業界ほか、製造業全般に普及させていきます。もう一つは、DXとGXの二つの事業部に加え、新たにNX事業部を立ち上げました。クラウドサービスやセキュリティー対策、ネットワーク構築に注力します。

 -コロナ禍では抗菌・抗ウイルスコーティング剤「ヘルスブライト」が好評でした。次の一手は。

 空気に浮遊するウイルスと細菌類を99・9%以上除去できるウイルスワンパス除去装置「ドクターエアー」を発売します。従来の空気清浄機よりも除去効果が高いことが北里大学の研究で明らかになっています。薬剤耐性の細菌にも効果があり、まずは病院や介護施設に提案したいと考えています。

 -今年の展望は。

 「チャットGPT」を代表とする「生成系AI」をどう取り込んでいくかがテーマになります。営業活動のDX化を実現するソフト「戦略箱」に、マーケティング支援システムとAIを組み合わせた商品を販売する計画を立てています。これによって営業マンが出向くアウトサイドセールスと、メールやメールマガジンなどを使ったインサイドセールスの強化が図れ、人手不足の中でも営業DXが実現できます。