―新社屋がまもなく完成しますね。

 構想から4年、社員中心のプロジェクトチームで、「仕事がはかどる空間」を目指してきました。並行して社内DXも進め、お客さま窓口も、スタジオも一新しました。平時は憩いの場となるビオトープが、災害時は地下水を提供する拠点となり、地域のお役に立てるようなことも計画しています。

 ―サービス提供エリアも広がります。

 安八郡安八町が加わることが決まり、西濃地方2市6町となります。開局準備室を立ち上げて、町民の皆さまのご要望やご意見をよくお聞きしながら、ケーブルテレビのある暮らしを提案していきます。地元がもっと好きになるコンテンツと、より快適にご利用いただくためのサポートには自信があります。年内は幹線工事に着手して、1年後の春にサービス開始予定です。 ―課題は何でしょう。

 特に若年層のテレビ離れですね。動画共有サイトや定額制映像サービスなどに押され気味ですが、当社も従来の多チャンネルをアップデートした新技術・新サービス導入の検討を始めています。高校野球などのスポーツ生中継や地元のニュース、子どもたちが主役の番組になれば、「テレビの力」を再確認できることもあります。幅広い世代の関心事に応えるプラットフォームとなるよう、新スタジオからの新番組(毎週金曜日夕方5時生放送)に当社の全コンテンツを集中します。

 ―目指す姿は。

 地域の衰退が危惧される中、地域と共にあり続けることがケーブルテレビの存在意義です。新社屋の完成は、これからの10年20年も「共にあり続けたい」という私たちの覚悟であり、決意表明でもあります。たくさんの幸せが実現できるように、課題やお困り事に寄り添い、当社の提案や技術で解決しながら、地域の未来を支える、ピースの一つになれるよう努めていきます。