-昨年を振り返って。

 名鉄ホテルホールディングス社長との兼務で、6月に社長に就任しました。岐阜グランドホテルは18年前に支配人を務めていましたので懐かしく感慨深いものがあります。

 昨年のトピックスはやはり新型コロナウイルスが5類に移行されたこと。宿泊は全国旅行支援のおかげで回復傾向にありましたが、宴会は5月以降に一気に復活しました。長良川に花火が戻ってきたことも大きなことでした。

 お客さまのいない宴会場や明かりのともらない客室の姿はスタッフにとってつらいものでした。その時からすれば今は晴れの状態で、本業に徹することができる喜びをかみしめています。この喜びの中、岐阜グランドホテルは今年4月に開業60周年を迎えます。

 -開業60周年については。

 岐阜グランドホテルは、グループの中で一番の老舗で「岐阜の迎賓館」と自負しています。開業60周年を迎えられるホテルは多くはありません。お客さまをはじめ、全てのステークホルダーに感謝する一年にします。

 具体的には、地元の方向けの宿泊プランや還暦を迎える方向けの同窓会プランなど「60」という数字にこだわったプランを考えています。「感謝とともに変革を」という意識でアフターコロナの時代に合ったホテルづくりを進めていきます。

 -今後の展開は。

 岐阜市内の外国人観光客はまだまだ回復が遅れています。私どものグループのミュッセ銀座名鉄では外国人観光客の宿泊シェアが80%程度にまでなっていますが、当ホテルでは10%弱です。今後はこの部分の増強が鍵となってきます。

 このエリアは繁華街から近い立地にありながら、清流が流れて雄大な景色を楽しめるすばらしい場所。周辺施設と一体で、宿泊してこの景色を楽しむことの価値をPRしていきたいです。