高校野球フェア最終日は29日、立命館宇治(京都)を迎え、第1試合では岐阜第一(昨秋県1位)が7―9で逆転負け。第2試合では中京(昨秋県3位)が2―1で守り勝った。岐阜第一はエース水野匠登が注目の復帰マウンド。2回限定だったが無失点で順調スタートをアピールした。2番手以降の投手陣整備という課題が改めて明確になったが、最速146キロの速球投手を集中打で打ち崩すなど夏に向け、まずまずのシーズンインを印象づけた。

 ◇2回限定、ストレートで押し切る

 昨秋、県1位で臨んだ東海大会。1年生左腕水野はエースとして期待されながら、左ひじのじん帯損傷で一球も投げられず、チームは初戦で大敗し、選抜の道は閉ざされた。以降、ウエートなど体力トレーニングに打ち込み、投球練習を始めたのは3月に入ってから。練習試合も先週の初登板で2回を投げたのみで、この日が実質の復帰マウンド。田所孝二監督から「ストレート多め」のテーマを与えられ、スライダーは数球だけだったが、130キロ前半のストレートで押し切り、1安打1四球。水野は「最初は高めにばらついていたが、最後、三振に仕留めた球はコースにきっちり投げられ、まずまずだった」と振り返る。練習試合では逆に変化球多めのテーマで2回1失点だっただけに「順調だと思う」と笑顔をみせる。

立命館宇治×岐阜第一=2回ストレート限定でまずまずの投球をみせたエース水野匠登=長良川球場

 投球練習できない期間のトレーニングの成果で...