1リットル当たりのガソリンの金額を示す価格表。県内でも価格が高騰している=26日午後、岐阜市東興町

 政府が27日に燃油価格の急騰抑制策を発動するのを受けて、岐阜県内のガソリンスタンド(GS)運営会社からは「今までの高騰分が価格転嫁できておらず、卸値が少し下がっても安易に値下げはできない。抑制策は、今後のガソリン販売価格の上昇を抑える程度の効果だ」と指摘する声が上がっている。

 抑制策は、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が1リットル当たり170円を上回った場合、石油元売り会社などに補助金を支給し、卸売価格と小売価格の抑制を図る。3月末まで、最大で1リットル当たり5円を支給。小売価格への反映は小売り各社が決める。

 26日に経済産業省が発表したレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格(24日時点)は、170円20銭、岐阜は171円10銭となっている。

 20店舗以上のGSを運営する岐阜日石(岐阜市金宝町)の和田隆社長は、県内ほぼ全てのGSが昨年から続くガソリン価格の高騰分を販売価格に転嫁できていないと打ち明ける。「自社の昨年の売上総利益率はコロナ禍前の2019年よりも悪い」と述べ、「元売り会社から値下げの通達が届いているが、県内の多くのGS事業者はそのまま下げられない。抑制策は、値上がりを抑制する程度の効果だという認識を消費者に持ってほしい」と訴える。原油価格のさらなる高騰や、新型コロナウイルス感染急拡大の外出自粛によるガソリン販売量減少への懸念を示し、「1社の企業努力で簡単に値下げできる状況ではない」と苦しい胸の内を明かす。

 十六総合研究所の小島一憲主任研究員は「補助金全額を店頭価格に反映させることは難しく、補助上限の5円も今後の価格が急騰した場合の備えとしては十分とはいえない」と指摘。その上で「軽油や灯油、重油も補助対象で、個人だけではなく幅広い業種にプラスの影響はある。価格上昇をある程度抑制できるなど一定の効果は期待できる」と話している。