自身の小説や大垣について語る中村航さん=大垣市室本町、スイトピアセンター

 岐阜県大垣市出身の小説家、中村航さんの講演会が、同市室本町のスイトピアセンターであり、故郷への思いや今後について語った。中村さんが審査員長を務める「水の都おおがき短編小説コンクール」の表彰式も行われ、最優秀賞には名古屋市の会社員、高畠陽子さんの「義母とふたりで舟下り」が選ばれた。

 いずれも大垣市文化事業団が主催。中村さんは27歳で会社勤めの傍ら小説を書き始めた原点として、大垣北小学校時代に先生から「文章が面白い」と褒められたエピソードを披露した。「自分にとっての原風景は大垣。作品に登場する光景が大垣、西濃の景色に似てくる」と地元愛を語った。

 コンクールの作品講評もあり、中村さんは高畠さんの作品を「嫁としゅうとめの関係を軽妙な筆致で描き、エンタメ作品として最も優れていた」とたたえ、高畠さんら入賞者3人にメッセージを添えた色紙やサイン本など記念品を贈った。

 コンクールは、小説を書くことへの関心や読書意欲を高めてもらおうと初めて開催。水の都大垣が登場する4千文字以内の短編小説を募り、全国から29点が寄せられた。同事業団のホームページで、入賞作品と選評を閲覧できる。最優秀賞の高畠さんは「中村さんに素晴らしいコメントをもらい、うれしかった」と笑顔で話した。