岐阜県の新しいリーダーを選ぶ知事選は1月9日に告示、26日に投開票されます。海外に住む岐阜県出身者からはどう見えているのでしょうか。岐阜新聞デジタルはブラジルや米国など海外の岐阜県人にオンラインでインタビュー。古里岐阜をどう引っ張っていってほしいか、率直な思いを聞きました。最終回は南カリフォルニア県人会のハッピー水谷さん。岐阜市出身、柳ケ瀬で育ったハッピーさんは県産品の海外販路開拓が重要で、「世界各地の岐阜県人たちがサポートできる」と話します。古里への提言を聞きました。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

 
 はっぴー・みずたに 岐阜市梅林生まれ。高校卒業後、上京。偶然訪れたロサンゼルスの気候の良さが気に入り移住。米国では不動産業を営み、カリフォルニア州で商業物件、テキサス州で日本の投資家向けの住宅物件の売買や管理を担う。

 ―ロサンゼルスに移住した理由は。

 十数年前にロサンゼルスにやってきた。理由は二つあり、一つは気候のよさ。1月で真冬だったが、ビーチでは上半身裸の若者たちがビーチバレーをして、空はカリフォルニアブルーと呼ばれる真っ青な空。これは住まないといけない、と思った。もう一つは子育て環境。日本ではニュースで子どもたちのいじめ問題が取り上げられ、大人たちもイライラしていた。都内のコンサル会社で働いていたが、仕事が終わり夜9時10時に駅に行くと小学生たちが塾のビルから出てくる。僕は岐阜だったので中学受験とは縁がなかったが、こういうところで子どもを育てるのが幸せなのだろうか、ロスで伸び伸び子育てをしようと思った。子どもたちが英語を話せれば世界のどこでもやっていけるとも思った。

 ―米国から見た日本、岐阜について。

 日本は四季の移ろいが感じられる。また食文化。日本ではどの店に入ってもまず失敗しない。レベルが高いし、それほど価格も高くない。きめ細かいおもてなし、思いやりを感じる。日本が世界に誇れる強みだ。

 岐阜について言うと、飛騨高山や白川郷は町並み、独特の景観が素晴らしく観光地として米国でも有名だ。2、3回日本を旅行した米国人ならたいてい行ったことがあるという。1回目の日本旅行で東京、京都などメジャーなところに行き、2回目以降は飛騨高山のようなコアなところを選ぶ人が多い。

 高山市自体、外国人観光客に満足してもらえるおもてなし、インフラ整備、人材育成を市全体挙げて取り組んでいると感じる。海外にはない町並み、木材を使った建物や自然の美しさがあり、市全体が外国人に慣れている。

 飛騨高山、白川郷は日本を代表する観光地だと思う。日本国内でも岐阜県というより高山と言った方がピンと来る人は多いだろう。岐阜市ももうちょっと盛り上がってほしい。

 ―古里岐阜県が力を入れて欲しい分野は。

 地域振興、地域経済の振興が一番重要なテーマだと思う。...