1万円札

 25日午前の東京外国為替市場の円相場は、対ドルで円安が進行し、一時1ドル=143円台を付けた。日米財務相会談後の記者会見で、加藤勝信財務相が米国から為替水準の目標に関する話はなかったと明らかにした。市場では円安是正の強い要求はなかったと受け止められ、不安感がひとまず和らいで、円に売りが出た。

 午前10時現在は前日比49銭円安ドル高の1ドル=143円06〜07銭。ユーロは08銭円安ユーロ高の1ユーロ=162円32〜34銭。

 外為ブローカーは「会談が無難に進み、安心感が広がった」との見方を示した。

 25日の東京株式市場は、円安が業績を支えるとの観測から、輸出関連銘柄を中心に買い注文が優勢だった。前日終値からの上げ幅は一時600円を超え、取引時間中として約3週間ぶりの高値を付けた。

 24日の米ダウ工業株30種平均は3日続伸し、節目の4万ドル台を回復して取引を終えた。米国と中国の貿易摩擦の緩和が期待された。