京都市中京区の壬生寺で29日、国の重要無形民俗文化財「壬生狂言」が始まり、人気演目の「炮烙割」が演じられた。役者が約千枚の素焼きの皿「炮烙」を舞台から豪快に落とすのが見せ場で、積み上げられた皿が「がしゃん、がしゃん」と音を立てて割れると、観客から歓声と拍手が上がった。
壬生狂言は、面を着けた役者が太鼓や笛の音に合わせ身ぶり手ぶりで演じる無言劇。民衆に仏の教えを説こうと、鎌倉時代に始まったとされる。
炮烙割はその演目の一つ。いち早く市場に店を出そうとした炮烙売りが、だまそうとした商売敵に仕返しされ、商品の皿を割られる話だ。
5月5日まで。鑑賞料は大人千円、中高生500円。