【ローマ共同】ローマ教皇フランシスコの後継を決める選挙(コンクラーベ)の投票に臨む枢機卿の菊地功東京大司教(66)は5日「突出した候補はなく、誰が選ばれるか予測困難な状況」との見方を示した。組織としてのローマ教皇庁(バチカン)と、信仰の共同体としてのカトリック教会の両方の改革をバランス良く推進できる人を選びたいと語った。
コンクラーベが7日に始まるのを前に、ローマで共同通信の単独取材に応じた。菊地氏は「教皇フランシスコは改革を進めたが、道半ばだ」と指摘。バチカンの外交や法体制は欧州の基準を満たしていないものが多く、性的虐待問題などに組織として対応するために整備が必要だと訴えた。
「開かれた教会」として「信仰を持つ者が一緒に考え、支え合い、多様な人々を包み込み、より良い方向性を見いだしながら共に歩んでいかなければならない」とも強調。組織と教会の「両方の改革ができるリーダーが必要だと多くの人が思っている」と語った。