公開された涅槃図(奥)を観覧する参加者=多治見市虎渓山町、永保寺
扉が開放された国宝開山堂を見学する学生ら=多治見市虎渓山町、永保寺

 岐阜県多治見市虎渓山町の虎渓山永保寺は15日、毎年恒例の宝物一般公開を行った。国宝の観音堂、開山堂が公開されたが、新型コロナウイルス感染症対応のため、昨年に引き続き、建物内部には入れない特別な形となった。

 一般公開は、毎年3月15日の涅槃会(ねはんえ)法要に合わせて行われている。

 1314年の建立とされる観音堂では、108本の流木で作られた岩窟式厨子(ずし)に安置されている聖観世音菩薩坐像(ぼさつざぞう)(県重要文化財)が開帳された。見学者は開放された扉から目を凝らし、手を合わせ参拝した。

 東京大工学部建築学科生30人を連れて見学に訪れた海野聡准教授(39)は、開山堂で特徴的な扇状の垂木や軒下の詰組(つめぐみ)について解説しながら「開山堂は典型的な禅宗様の古建築であり、和の様式とミックスした観音堂との違いも見学できる。学生には、奇跡的にこうした文化財が受け継がれてきた意味も考えてほしい」と話した。

 屋内宝物展示は今年は行われなかったが、方丈(本堂)の涅槃図(県重要文化財)については2年ぶりに公開された。