自民党の森山裕幹事長は11日、鹿児島市で講演し、消費税減税に否定的な見解を重ねて示した上で、参院選に向けて「責任政党として正直な政治、国家の将来に誤りなき財政運営をしたい」と強調した。「健全財政化を目指さなければならない」とも訴えた。
石破茂首相は経済対策で消費税減税を見送る意向だが、党内の積極財政派や参院側に減税論が根強く、けん制した形だ。
森山氏は、減税に必要な代替財源に関し「国債を発行すればいいとか、国債は返済しなくてもいいという極論すらある」と批判。返済しなければ国際的信用を失い財政破綻を起こすと警告した。
一方で、物価高に見合う賃上げの実現へ「どこかで、補正予算で対応することが大事だ」と述べ、2025年度予算の執行状況を見極める考えを示した。