ウクライナ・キーウで取材に応じるポドリャク大統領府長官顧問(共同)

 【キーウ共同】ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は12日までにキーウで共同通信と単独会見し、「欧米が圧力を強め、ロシアを交渉のテーブルに引きずり出す必要がある」と述べ、経済制裁により苦境に追い込むことで交渉に道が開けるとの認識を示した。

 両国の直接交渉は3年にわたり途絶えている。ロシアは前提条件なしでウクライナと交渉の用意があると主張するが、ポドリャク氏は「領土面で非現実的な主張を続けている」として、真意を慎重に見極める必要があると訴えた。

 ロシアが一方的に宣言した72時間停戦は「戦闘停止のために兵器を移動する必要があり、5〜7日かかる」として「停戦を提案したふりをしているだけで真剣に受け止められない」と一蹴した。

 中国については、多数の中国人兵士がロシア軍に参加している事実を、中国政府が黙認している可能性があるとの見方を示した。

 また、トランプ米政権の停戦提案を受け入れ、資源の共同開発を柱とする経済協定に署名したことで「ウクライナが信頼できるパートナーだと印象づけた」と説明した。