日曜日の夕方、路上で面識のない高齢女性の背中を刺し殺した疑いで逮捕された中学3年の少年(15)は、事件の後も普段と変わらない様子で自宅で過ごしていた。家出などをしたことがあり、今回の事件を扱っている千葉東署に何度か通うなど警察のサポートを受けていた。抑止力を期待していたという40代の父親は「受け止められない。申し訳ない」と声を絞り出した。
「何で警察が来てるか分かるか」。事件から一夜明けた12日早朝、任意同行するため少年の家を訪れた千葉県警の警察官が尋ねた。父親によると、少年はうなずくなど素直に応じ、なぜ来たのか分かっている様子だった。
11日、外出していた少年は夕方に帰宅。午後8時ごろには夕飯を食べる姿を父親が見ている。午後10時ごろ、翌12日は一緒に千葉東署に行く日だったため「明日は早く帰ってこい」と言っても「分かった」と答えるだけ。警察という言葉に反応した様子はなかったという。
明るい小学生だった少年は中学に入ると干渉されるのを嫌がるようになり、家で話すことは少なくなった。