コメ価格の高騰を受け、スーパーが海外産の販売を強化している。いまや輸入コストを織り込んでも、前年と比べ2倍に跳ね上がった国産米より割安になるためだ。家計負担で購入をためらう消費者に選択肢を提供。「コメ離れ」を防ぎ、市場の需要を満たす一助となるかどうかが注目される。
流通大手イオンは13日、米カリフォルニア産の「かろやか」を6月6日から順次発売すると発表した。都市部の店舗を中心に売り出し、価格は4キロ当たり2894円。5キロに換算した場合、農林水産省が公表した全国のスーパーの平均価格4214円(4月28日〜5月4日)と比較して1・5割ほど安い。
「かろやか」は国産米と異なり粘りは少なく軽い食感。リゾットやピラフに合うという。民間貿易で輸入し、1・4万トンを3カ月間で売り切ることを想定している。
輸入米を並べる動きは他のスーパーでも。イトーヨーカ堂は今年、一部店舗でカリフォルニア産を販売。来年の取り扱いも検討している。西友も昨年11月から台湾産を販売し、売れ行きは好調だという。