報道陣に公開された試運転で、線路上のマネキンを検知し自動停止した車両=13日午後、東京都国分寺市

 鉄道総合技術研究所(東京)は13日、列車がカメラなどで進路上の安全を確認し、自律的に運行する世界初のシステムを開発したと発表した。2040年ごろの実用化を目指す。運転士が乗り込まない無人運行も可能で、運行指令業務の省力化にもつなげたい考えだ。

 先頭車両の前面に搭載したカメラと9台のセンサーで、線路上の障害物を検知し、列車を制御する仕組み。晴天時は昼夜問わず400メートル先まで検知できる。先行列車の遅延や保守作業の情報を受け取り、状況に応じて減速する機能もある。

 13日には東京都国分寺市の施設内で試運転の様子を報道陣に公開した。実用化に向けては、雨天時の検知性能向上などが課題という。