手話を用いて都の職員向けに講話を行ったデフバレーボール女子日本代表候補の長谷山優美選手=13日、東京都新宿区

 11月に東京都を中心に開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」に向け、デフバレーボール女子日本代表候補の長谷山優美選手と狩野美雪監督(現姓川北)が13日、都の職員向けに講話を行った。ろう者や手話についての理解促進を目的とした研修の一環で、300人以上が参加した。大会は15日で開幕まで半年となる。

 2008年北京五輪のバレーボール女子代表で健聴者の狩野監督は就任当初、選手に障害について尋ねることにためらいがあったと明かした。しかし、人によって聴力は異なり、適切な指導にはまず障害の程度について正確に把握することが重要だと気付いたという。「今はちゃんと聞いて、何が一番いいか分かった上で指導している」と選手とのコミュニケーションの取り方について説明した。

 デフバレーボール女子代表は昨年、沖縄で開かれた世界選手権で優勝。日本初開催となるデフリンピックでも金メダルが期待される。長谷山選手は「子どもたちに夢を与えたいし、聴覚障害者への(人々の)理解を深めたい」と手話を使って意気込みを示した。