日本で制作された楽曲「J―POP」が海外で好評だ。新型コロナウイルス禍後に交流サイト(SNS)で話題を呼び、ファンが急増。1990年代に続く第2のブームとされる。政府は音楽を含むエンタメ産業の輸出額を2033年までに20兆円と3倍以上に引き上げる方針だ。勢いを加速し、世界に飛躍できるか、勝負の年を迎えている。
マレーシアの首都クアラルンプール。4月下旬の夜、J―POPのコンサートが開かれた。当日の朝から会場前には最前列に陣取ろうと地元ファンが長蛇の列を作った。
出演した「Creepy Nuts」のファンのマディハさん(21)は「他とは全く違う独自の楽曲に引かれた」と力を込める。別の日本の歌手も好きで日本語を独学した。J―POPの魅力を「カラフルで開放的。曲や歌詞が多様」と語った。
会場の「Zeppクアラルンプール」の本多真一郎支配人は「J―POP人気は拡大の一途」と自信を示す。日本が得意なアニメのヒットと連動し、主題歌を歌うアーティストの評判が一気に高まる例も目立つという。(NNA=共同)