米国の信徒らにより復元、寄贈された浦上天主堂(浦上教会)の鐘=15日午前、長崎市

 カトリック長崎大司教区(長崎市)は15日、記者会見を開き、原爆で破壊され、米国の信徒らにより復元、寄贈された浦上天主堂(浦上教会)の鐘を公開した。中村倫明大司教(63)は「被爆80年の節目。新しい鐘の音を合図に、絶望や分裂ではなく、希望と平和に満ちた世界に歩み出してほしい」と願った。

 被爆前の天主堂には大小1対の鐘があり、1945年8月9日の原爆投下で小鐘が大破した。戦後再建された鐘楼には大鐘のみがつるされ、小鐘は残された一部が教会敷地内の展示室で公開されている。

 大司教区によると、復元された小鐘は青銅製の直径80・7センチ、高さ66センチで224キロ。