大阪・関西万博は15日、イスラエルのナショナルデーを迎えた。ギドン・サール外相が式典に出席し「万博への参加で、世界へイスラエルを発信し、友人たちとの絆をさらに強くする」とあいさつ。式典ホールの外では、イスラエルが攻撃を続けるパレスチナの旗を掲げて抗議の意志を示す人もいた。
サール氏は、イスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザで人質を拘束している状況と、北朝鮮による日本人拉致問題を重ね「共通の脅威を抱えている」と指摘。「日本が人質解放を呼びかけてくれたことに感謝する」と述べた。
ホール近くでは4人の男女がパレスチナの旗を掲げた。大阪市の大学講師役重善洋さん(53)は「ガザで民族浄化が進行している中、イスラエルのナショナルデーが祝われているのはおかしい」と語気を強めた。
パレスチナのパビリオン責任者ラファト・ライヤーンさん(57)は15日はイスラエル建国によって多くのパレスチナ人が故郷を追われたナクバ(大惨事)の日だとして「われわれにとっては悲しい日だ」と下を向いた。