旧日本海軍の戦艦大和

 沖縄県は19日、太平洋戦争末期の沖縄戦犠牲者を中心に戦没者の名前を刻んだ糸満市の平和祈念公園の石碑「平和の礎」に、新たに判明した342人を刻銘すると発表した。今年も、米軍の攻撃を受け沈没した戦艦大和の乗組員らの名前を加える。

 342人の内訳は沖縄県出身者16人、県外出身者325人、米国出身者1人。刻銘者の総数は24万2567人となる。沖縄戦の組織的戦闘が終わったとされる6月23日の「慰霊の日」までに刻銘を終える予定。

 戦艦大和は沖縄に上陸した米軍を撃退するため山口県沖から出航したが、米艦載機の猛攻撃を受け、1945年4月7日に東シナ海に沈んだ。3332人が乗船し、生存者は276人だった。沖縄県によると、戦艦大和の犠牲者のうち今年は大阪府や京都府出身の200人以上を刻銘する。

 80年前の沖縄戦では多くの民間人が巻き込まれ、県民の4人に1人が死亡したとされる。平和の礎は戦後50年の1995年に完成。毎年、新たに判明した犠牲者の刻銘を続けている。