改正風営法が可決、成立した衆院本会議=20日午後

 女性客に借金を負わせて売春などをさせる悪質ホストクラブ対策として、恋愛感情に乗じた客への営業や支払いのための売春強要を規制する改正風営法が20日、衆院本会議で可決、成立した。無許可営業の運営法人に対する罰金は、上限を200万円から3億円に引き上げる。スカウトらから女性の紹介を受ける性風俗店側にも罰則を設けた。公布から6カ月以内に順次施行される。

 改正法では、客の恋愛感情につけ込み、注文しなければホストとの関係が破綻したりホストに不利益が生じたりすると告げて高額な飲食をさせることなどを違反行為と規定した。違反すると都道府県の公安委員会が是正を指示し、従わなければ許可を取り消し営業停止などの行政処分を科す。

 代金支払いのため客を威迫し、国内外での売春や性風俗店勤務、アダルトビデオ(AV)への出演を求めることも禁じた。女性の紹介を受けた性風俗店がスカウトらに紹介料を支払う「スカウトバック」も禁止。いずれも刑事罰の対象で、6月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方を科す。