東京都文京区の東京メトロ南北線東大前駅で男性が切り付けられた事件で、東京地検が21日から、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された無職戸田佳孝容疑者(43)を鑑定留置し、刑事責任能力の有無などを調べることが捜査関係者への取材で分かった。期間は約2カ月。

 捜査関係者によると、戸田容疑者は偶然近くにいた男性を狙ったとし「親に教育虐待を受けた。教育熱心な世間の親たちに、度が過ぎると子どもが犯罪を起こすと示したかった」と供述。「母親に金を振り込むよう頼んだが、もらえなかった」とも話しており、経済的な困窮も事件のきっかけの一つになったとみられる。