日本最大の青銅鏡であることが分かった、飛鳥坐神社にある大型の神鏡=奈良県明日香村

 奈良県明日香村の飛鳥坐神社にある大型の神鏡が、日本最大の青銅鏡であることが分かり、同神社が21日、発表した。鏡面径122センチ、重さ260キロ。明和5(1768)年の銘から江戸中期に制作されたとみられる。

 奈良文化財研究所(奈良市)と奈良国立博物館(同市)が共同で調査した。同博物館の中川あや広報室長は記者会見で国内に大きさで比肩する大型鏡はないとし「鋳造技術を高めていたことが分かる」と評価している。

 伊勢神宮の祭神などを示す「太神宮」や「伊勢国回船中 渡海安全」の文字もあった。銘文から伊勢の2人が京都の鏡師・稲村備後に制作を依頼。伊勢神宮周辺の寺社に奉納されたとみられる。