【ワシントン共同】トランプ米政権の高関税政策を巡り、日米両政府は23日、米ワシントンで3回目の閣僚級交渉を実施した。赤沢亮正経済再生担当相は会合後の記者団の取材に「前回以上に率直かつ突っ込んだやりとりができた」と強調。6月中旬の先進7カ国首脳会議(G7サミット)での日米首脳合意を目指し、緊密な協議を加速させる考えを示した。今月末にも再度訪米して4回目の交渉に臨みたい意向だ。
日本政府は全ての関税の撤廃を求める方針を堅持しつつも、税率引き下げの受け入れ案も選択肢としている。関税撤廃に難色を示す米側と歩み寄りの糸口を見つけ出せるかどうかが焦点だ。
今回の交渉は米通商代表部(USTR)のグリア代表、ラトニック商務長官とそれぞれ個別に会談。赤沢氏は日本企業による米国への投資や雇用面の貢献に加え、米農産物の輸入拡大、造船やレアメタル(希少金属)といった分野での技術協力を説明したとみられる。ベセント財務長官は参加しなかった。