ホンダの米インディアナ工場の生産ライン=23日、米インディアナ州(共同)

 【インディアナポリス共同】ホンダは23日、米中西部インディアナ州の工場でハイブリッド車(HV)の生産を強化する方針を明らかにした。米国では電気自動車(EV)の需要が鈍化する一方、HV販売は好調に推移している。トランプ米政権が輸入車への関税を強める中、売れ筋のHVモデルを米国内で造り収益力を高めたい考えだ。

 同日、インディアナ工場を報道陣に公開し、説明した。この工場では現在、主力車「シビック」とスポーツタイプ多目的車(SUV)「CR―V」のHVモデルやガソリン車を生産している。ホンダによると、24年に生産した約24万7千台のうち6割がHVモデルといい、HV比率を引き上げる。

 将来的にはセダン「アコード」のHVモデルをインディアナ工場で生産することも検討しているという。

 ホンダは今月20日、30年時点のEV販売台数比率を、これまでの30%から20%程度に引き下げる方針を明らかにした。当面はHVに注力する考えで、インディアナ工場のメッツ工場長は「HVモデルを拡大するのが世界戦略だ」と強調した。