コメ生産者らとの意見交換会に出席した小泉農相(奥)=24日午前、札幌市

 小泉進次郎農相は24日、札幌市で北海道のコメ生産者らとの意見交換会に出席した。コメ価格の高騰を踏まえ「作らないという農政から、意欲を持って作っていただき、中長期を見据えた農政へ抜本的な改革に取り組みたい」と述べ、これまでの生産縮小路線からの転換に意欲を示した。備蓄米の追加放出にも言及し「店頭に5キロ2千円で並ぶような形で売り渡したい」と語った。

 小泉氏は、生産方針の転換でコメが余った場合でも、海外に輸出したり、需要を開拓したりすることで対応するとした。また「異常な価格高騰が続くことは、コメ離れを起こして農家のためにもならない」として、政府方針に理解を求めた。

 政府は週明け26日に備蓄米放出の詳細を公表し、手続きを始める予定。これまで採用してきた「競争入札」では思うように価格が下がらなかったことから「随意契約」に切り替えて実施する。

 コメ価格は備蓄米の放出が始まった3月以降も上昇傾向にある。直近の今月5〜11日にスーパーで販売された5キロ当たりの平均価格は、過去最高の4268円だった。