農林水産省は24日、国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、同県雲仙市で、開門派漁業者らを対象に有明海再生策の説明会を開いた。2025年度から10年間で計100億円を充てる交付金の詳細を示して理解を求めた。漁業者からは国の姿勢や施策の効果を疑問視する声が相次いだ。
干拓事業は法廷闘争の末、開門しない国の方針が決まっている。説明会は24年に続き2回目。過去に開門を求めた訴訟の原告を中心に、漁業者や市民ら約70人が参加し、約2時間行われた。
農水省の担当者は資料を示し、漁場環境の改善や二枚貝などの水産資源の回復に向けた交付金の活用策を説明した。