眼鏡型端末「ARグラス」を使った買い物体験の実証実験のイメージ(Cellid提供)

 三井住友フィナンシャルグループ(FG)が新興IT企業と、近未来の買い物体験の実証実験を行うことが31日、分かった。拡張現実(AR)と呼ばれる先端技術を搭載した眼鏡型端末「ARグラス」を使うのが特徴。レンズ越しに見えるコンビニの現実空間に、商品名や価格、おすすめの情報を重ね合わせて表示し、買い物をよりスムーズにできるようにする。

 新興IT企業はARグラス向けのディスプレー開発を手がけるCellid(セリッド)で、三井住友FG傘下のSMBC日興証券などが出資している。

 実証実験は6月2日から2週間、東京・大手町の三井住友銀行本店東館のセブン―イレブンで、行員300人を目標に行う。棚から商品を手に取ると、ARグラスのカメラがパッケージを認識。カートに商品を追加するかどうか確認する表示もバーチャルで出て、声で返事をする。レジの代わりにQRコードを読み込み、カート内の合計金額を確認して決済する流れを体験する。実験では実際の支払いはしない。