能登半島地震で甚大な被害が出た石川県能登の6市町にある学校や陸上競技場など体育、スポーツを行う公共施設のうち、5割超(5月時点)で、全てか一部が利用できない状態にあることが分かった。損傷した施設を修復できていないことや、グラウンドへの仮設住宅建設が主な理由。
地震発生から6月1日で1年5カ月。運動環境が制約される中、体力や健康の維持が課題となっており、学校の代替グラウンドを整備する動きも出ている。
輪島、珠洲、七尾各市と能登、穴水、志賀各町にある小中高校、特別支援学校の計65校と、競技場やテニスコート、武道館など自治体が設置する「社会体育施設」86施設の状況について、今年5月に県や各市町の教育委員会にアンケートした。
完全に利用できないのは43施設(28%)。地震で損壊した体育館や、災害ごみ置き場になっている野球場、別の学校で授業をしている輪島市の小学校など。
一部が使えなくなっているのは36施設(24%)で、グラウンドに仮設住宅が建設されている学校や、津波で壊れたままの野球場がある複合運動施設など。