2月、キーウの聖ミハイル黄金ドーム修道院で祈りをささげる人たち

 【モスクワ、キーウ共同】ウクライナとロシアは2日、ウクライナ侵攻を巡る和平に向け、トルコ・イスタンブールで5月16日に続く直接交渉を実施する。ロイター通信によると、ウクライナは交渉で、少なくとも30日間の無条件停戦を第1段階とする和平案を提示。ただ、ロシアは停戦受け入れに条件をつけており、交渉は難航しそうだ。

 ロイターによると、和平案には、信頼醸成措置として、全ての捕虜解放に向けた取り組みを続け、ロシアに連れ去られた子どもの帰還を実現させると明記。停戦後に欧米参加の下で本格的な和平交渉に入り、ウクライナのゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談によって、最終的な和平合意を締結するとしている。

 一方、ロシアも2日の交渉で、停戦条件などを明記した覚書のほか、停戦に関する別の文書をウクライナに渡す方針。NATO加盟放棄の確約や、ロシアが一方的に併合したウクライナ東部・南部4州からの軍撤退などをウクライナに求める可能性が高い。

 ウクライナは、こうした要求が現実的ではないとして、拒否する考え。