ミャンマー北東部シャン州シサン近郊で1月、捕虜4人に銃を向ける兵士。右肩に国軍歩兵部隊の肩章が見える(ミントゥン氏提供・共同)

 【チェンマイ共同】内戦が続くミャンマーの北東部シャン州で1月、国軍歩兵部隊の肩章を付けた兵士らが、少数民族武装組織の無抵抗の捕虜4人を背後から銃で処刑したことが31日、分かった。同州を拠点とする「パオ民族連邦評議会(PNFC)」のミントゥン代表が、処刑の場面の映像を共同通信に提供し「戦争犯罪だ」と非難した。

 映像は約5秒間で、後ろ手に縛った捕虜4人を背後から銃殺する様子を収録。銃撃者は複数で、画面には国軍歩兵部隊の肩章を付けた1人が写っている。遺体の写真も複数あり、犠牲者はPNFC武装組織のメンバーだと確認された。

 タイ北部チェンマイで取材に応じたミントゥン氏は「国軍は同様の行為を各地で重ねている」と訴えた。ミントゥン氏によると、処刑は1月13日に同州シサン近郊の村で行われた。映像は国軍側が撮影したとみられ、前線で拘束された国軍兵が携帯電話に保存していた。

 処刑を実行した兵士らの身元は不明。ミントゥン氏は、PNFCと対立して国軍の指揮下に入った「パオ民族組織(PNO)」の兵士との見方を示した。