パレスチナのナショナルデーで披露されたパフォーマンス=1日午後、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博で1日、パレスチナのナショナルデーが開かれた。一般公開された式典で、自治政府のムハンマド・アムル経済相が「パレスチナはここにある。パレスチナは生きている。パレスチナに自由を」と訴えると、来場者から大きな拍手と歓声が上がった。民族舞踊団が笑顔で力強いダンスを披露し、会場を沸かせた。

 パレスチナ自治区ガザでは2023年10月から続く戦闘で、民間人の犠牲が増え続けている。アムル氏は「イスラエル軍の執拗な攻撃で無実の人の命が奪われ、町全体はがれきと化した」と説明。その上で「苦しみの中でも私たちは堂々と立ち、文化を掲げる。パレスチナは単に『闘いの地』ではない」と力を込めた。

 ヨルダン川西岸から来日した民族舞踊団によるパフォーマンスが終わると、スタンディングオベーションが起きた。家族と観覧した北九州市の田口智子さん(55)は「いろいろな思いがあって踊っているのだろうと感じた。応援したい」とおもんぱかった。

 式典後にはパレスチナの刺しゅうをあしらった民族衣装や着物のファッションショーが催された。