長嶋茂雄さんは指導者としても足跡を残した。通算15年にわたり巨人を指揮し、5度のリーグ優勝、2度の日本一を達成した。
1974年に現役を引退するとすぐに監督に就任。1年目の75年は球団史上初の最下位に沈む屈辱を味わったが、76年からリーグ2連覇を果たした。
監督になっても人気は衰えず、80年に解任された際にはファンからの大きな反発があった。
93年から再び巨人の監督となった。復帰が決まって臨んだ92年のドラフト会議では、目玉選手だった松井秀喜さんを巡る4球団の抽選を引き当てた。
94年には同率で首位に並んだ中日とのシーズン最終戦での直接対決「10・8」決戦を制してリーグ優勝し、日本シリーズにも勝って監督として初の日本一に輝いた。
2000年の日本シリーズでは、ダイエーの監督を務めていた現役時代の盟友、王貞治さんとの「ON」シリーズを制して日本一に。01年限りで巨人監督を退き、04年アテネ五輪金メダルを目指して日本代表監督に就任したが、本番目前の3月に脳梗塞で倒れ、五輪で指揮を執る夢はかなわなかった。