奈良県桜井市に寄贈された金塊(同市提供)

 奈良県桜井市は9日までに、市内の70代男性から約3億3千万円相当の金塊20キロを寄贈されたと発表した。男性は能登半島地震をきっかけに寄贈を決意したといい、市は男性の意向を踏まえ、災害時の避難所の環境整備や防災対策に有効活用したいとしている。

 市によると、男性から今年2月、松井正剛市長宛てに手紙で打診があり、3月に重さ1キロの金の延べ板20本の寄贈を受けた。金塊は男性が長年にわたって購入してきた物だという。

 男性は能登半島地震の報道を見て、被災地の避難所で高齢者や障害者が生活に困っていることを知り、地元の桜井市の防災対策に役立ててほしいと思ったという。