東京都議選が13日に告示される。裏金問題などで逆風の自民党にとって「一筋の光明」となりそうなのが、新しく農相に就いた小泉進次郎氏だ。自民候補は「向かい風が弱まってほしい」と切望するが「影響は限定的」との見方も根強い。
「最大の消費者を抱える東京都にとってプラスだ」。告示前最後の日曜日となった8日、再選を目指す自民候補が小泉農相のコメ政策に期待感を示した。
ある自民区議は、数カ月前に旧知の党員から「今回は応援しない」と突き放されたと明かす。ただ、小泉氏の就任後「向かい風は和らいでいる」と言う。
共同通信社の世論調査でも、6割近くが小泉氏の就任でコメ価格は「下がると思う」と回答。内閣支持率もわずかながら上向いた。
こうした状況に野党は危機感を募らせる。ある立憲民主党の候補は「いろいろな場所で『進次郎さんはいい』と聞く。正直代わらないでほしかった。影響力の大きさを感じている」と吐露する。
コメ全体への値下げ効果は依然不透明だ。ある自民関係者は「『小泉農相』の影響は今のところ限定的だ」とみる。