石川県羽咋市の図書館を訪れ、童話「ムーミン」の本を寄贈したフィンランドのストゥブ大統領(中央)と妻スザンヌさん。右は岸博一市長=9日午前

 フィンランドのストゥブ大統領夫妻が9日、石川県の能登半島地震の被災地を訪れた。同県羽咋市の図書館で岸博一市長らと面会し、哀悼の意を表した上で「このような悲劇を乗り越え、復興の力を示した」と伝えた。

 妻スザンヌさんは1992〜93年、羽咋市に住み、近隣の中学・高校で英語指導助手として勤務した経験がある。大統領は「妻と共に来られたことを光栄に思う」と述べ、フィンランドを代表する童話「ムーミン」の本80冊を図書館に寄贈した。

 その後、スザンヌさんの当時の勤務先の一つ、県立鹿西高(中能登町)を訪問。生徒を前に、スザンヌさんは「戻ってくることができてうれしい」と日本語であいさつした。