北朝鮮・寧辺で建設中の新たな核関連施設(中央)とみられる衛星画像=4月10日(Planet Labs/ミドルベリー国際大学院モントレー校提供、共同)

 【北京共同】米国の核専門家ジェフリー・ルイス氏は12日までに、北朝鮮北西部の寧辺で建設中の新たな核関連施設とみられる衛星画像を公開した。4月に撮影された画像で、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が今月9日に定例理事会で報告したものと同じウラン濃縮施設とみられる。

 ルイス氏によると、新施設はウラン濃縮用の遠心分離機を設置するためとみられる中央ホールのほか、周囲に事務所や支援施設がある。2002年当時、建設中だったカンソンの施設の画像と配置や大きさが類似しているという。

 遠心分離機の配置を効率化し、施設を拡張せずに生産性を高めているとの見方も示した。

 寧辺の旧来の施設とは2キロほど離れており、グロッシ氏の報告前から動向を監視していた。グロッシ氏はこうした画像を公開していなかった。

 北朝鮮メディアは昨年9月と今年1月、金正恩朝鮮労働党総書記が核物質生産基地と核兵器研究所を視察したと報じていた。