太平洋上空で中国海軍の空母搭載機が海上自衛隊機に接近して飛行した問題で、防衛省制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は12日の記者会見で「偶発的な衝突を誘発する可能性があり、深刻に懸念している。より一層、警戒監視を厳正に実施していく」と述べた。

 吉田氏は「(接近は)故意と認識している。警戒監視を緩めれば、(相手を)助長してしまう。抑止の意志と能力を堅持していく」と強調した。

 防衛省によると、太平洋で活動する空母「山東」から発艦したJ15戦闘機が7〜8日、警戒監視に当たるP3C哨戒機を追従。両日とも約45mの距離まで接近して並行したほか、8日には海自機の約900m前方を横切った。