【ジュネーブ共同】国際オリンピック委員会(IOC)が2028年ロサンゼルス五輪で、企業名が入った競技会場の呼称を一部容認する方向で検討していることが12日、分かった。五輪スポンサーが命名権を取得している施設に限った措置。これまでは原則として不可だった。スポンサーの協賛メリットに配慮したもので、大会組織委員会と調整している。複数の関係者が明らかにした。

 28年大会の組織委は今月、ホンダと米国内の最高位スポンサー契約を結んだと発表。同社はロス五輪でバレーボール会場となる施設の命名権を取得しており、規制緩和が実現すれば「ホンダ・センター」の呼称が大会中もそのまま使える。今後、スポンサーによる仮設会場の命名権契約の仕組みも検討する可能性があるという。

 五輪の競技会場は広告の掲示を認めない伝統があり、命名権契約をしている競技会場についても、企業名入りの呼称が認められなかった。21年の東京五輪では「味の素スタジアム」が東京スタジアム、日産スタジアムは「横浜国際総合競技場」と元の施設名で呼ばれた。