記者会見する林官房長官=17日午前、首相官邸

 与党は17日、石破茂首相とトランプ米大統領による首脳会談を受け「日米関税交渉が進展するよう見守り、応援していきたい」(森山裕自民党幹事長)と、今後の交渉の行方を注視する構えだ。野党は、両首脳が合意に至らなかったことを踏まえ「ひどい会談内容だった」(立憲民主党幹部)と批判した。

 森山氏は記者会見で「首相とトランプ氏の間で、率直な意見交換が行われた」と指摘した。

 同じ立民幹部は、イスラエルとイランの交戦が激化している中東情勢を踏まえ「トランプ氏は関税交渉どころではないのかもしれない」との見方を示した。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は会見で「ほとんど進展が見られず、実質的な中身はなかった印象だ」と語った。

 林芳正官房長官は「互いの理解を一層深めつつ、米関税措置をはじめとする諸課題に関し、率直な議論を交わすことができている」と説明。「わが国の国益をしっかりと守りながら、日米双方にとって利益となる合意が実現できるよう日米間で精力的に調整を続けていく」と述べた。