【ワシントン、ジュネーブ、テヘラン共同】トランプ米大統領は20日、イランが米国との交渉再開の条件とするイスラエルの攻撃停止について「今、実現することは非常に難しい」との認識を示した。トランプ氏がイランの要求を拒否したことで、イスラエルとイランの交戦は沈静化が見通せない状態。英独仏と欧州連合(EU)は20日、イランと外相級協議を開き、外交解決を模索した。
トランプ氏は訪問先のニュージャージー州で記者団に「イスラエルが優勢で、イランは劣勢だ」とし、この状況でイスラエルに攻撃停止を求めるのは困難だと話した。欧州とイランの協議は「役に立たない」と切り捨て「イランは米国と話したがっている」と述べた。
米国がイラン攻撃に踏み切るかどうかを判断する期間として設定した「2週間以内」について「(イランが)正気を取り戻すかどうか見極める時間だ」と強調。「イランと協議を続けている」とも語った。イスラエルとイランの交戦開始後、米国のウィットコフ中東担当特使とイランのアラグチ外相は複数回電話したと報じられている。