20日、米ロサンゼルスで記者会見を行うバンス副大統領(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】バンス米副大統領は22日、NBCテレビの番組で、米軍によるイラン核施設攻撃について「イランと戦争をしているのではなく、イランの核開発計画と戦っている」と述べ、戦争は望まないと強調した。ヘグセス国防長官も同日の記者会見で、攻撃の標的を「意図的に限定した」と語り、全面衝突を回避する思惑を示した。イランでは報復措置として原油輸送の要衝ホルムズ海峡の封鎖論が拡大し、対決姿勢が強まっている。

 一方、米紙ニューヨーク・タイムズは22日、大型の特殊貫通弾(バンカーバスター)で攻撃を受けたイラン中部フォルドゥの地下核施設は深刻な損傷を受けたものの、完全破壊には至らなかったとする米イスラエル両当局者の見方を報じた。トランプ大統領やヘグセス氏はイランの主要な核施設を破壊する目的を達成したと主張していた。

 バンス氏は番組で、施設の完全な破壊を確信しているかと問われ「イランの核兵器開発を大幅に遅らせた」と述べるにとどめた。