東北・山形新幹線の最新型車両「E8系」の4編成で補助電源装置の故障が相次ぎ、単独運行を中止してから24日で1週間。JR東日本は早期に原因を特定し、通常運行に戻したい意向だが、同じ日に共通箇所が故障した謎は残ったままだ。本数を減らした運行が夏のシーズンに及べば、沿線地域の経済や観光への打撃は大きく、影響の長期化を懸念する声が広がっている。
E8系は17日、回送列車が宇都宮―那須塩原間で午前11時25分ごろ故障し、これに伴い郡山駅で止まった別の回送列車も午後2時10分ごろ故障が判明。客を乗せた営業列車は、つばさ139号が笹木野駅で午後2時40分ごろ、つばさ136号が小山駅で午後3時半ごろそれぞれ故障していると分かった。
JR東は、郡山駅と小山駅の事案を当日発表せず、4編成での同時発生だったと明らかにしたのは翌18日。東北新幹線の一部区間が不通になったことで、止まった列車の撤去や乗客の乗り換え輸送などに注力した結果、「広報すべき案件の把握に漏れがあった」と釈明している。