北海道大などの研究グループは24日、国内で絶滅したとされているシダ「タカネハナワラビ」を、最後の確認からほぼ半世紀ぶりに発見したと発表した。北海道の有珠山で17株が見つかった。
タカネハナワラビは北半球の高緯度地方に分布し、葉が五角形で、胞子をつけた葉の枝分かれが少ない特徴がある。研究グループによると、日本では1976年、有珠山で初めて確認されたが、77年の噴火で生育地が壊滅し、以降は国内で発見の報告が途絶えた。環境省のレッドリストでは「絶滅」とされている。
2022年に植物を調査していた男性が偶然見つけ、北大などに相談。24年5〜6月に現地を調査し、保管していた標本と照合して特定した。