米議会下院金融委員会の公聴会で話すFRBのパウエル議長=24日、ワシントン(AP=共同)
 ワシントンのFRB本部

 【ワシントン共同】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は24日、議会下院金融委員会の公聴会で、トランプ政権の高関税措置は「6〜8月ごろに影響が表れると予想している」と述べた。早期の政策金利の引き下げには慎重な構えを維持した一方、夏の時点で物価への影響が想定よりも小さい場合は、政策金利の引き下げを検討する可能性も示唆した。

 パウエル氏は、新型コロナウイルス禍の歴史的な高インフレが完全に解消していない中で、関税政策により新たなショックが生じる可能性があるとし「注意深くあるよう努めている」と説明。関税の経済影響への懸念は4月にピークに達した後、低下しているとしつつ「それでも物価を押し上げ、経済活動の重荷となる可能性が高い」と見通した。

 「経済は依然として好調で、(利下げを)急ぐ必要はないと考えている」とも語った。