【ワシントン共同】バイデン前米政権の国務長官を務めたブリンケン氏は24日、米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、米国のイラン攻撃について「軽率で不必要だった」と批判した上で、大型の特殊貫通弾(バンカーバスター)により核関連施設を完全に破壊できたかどうかを疑問視した。イランが既に高濃縮ウランを安全な場所に隠している可能性も示唆した。
ブリンケン氏は「バンカーバスターによって地下深くで強固に防御された中部フォルドゥやその他の施設を完全に無力化できるかについて、専門家たちは深刻な疑念を抱いていた」と説明した。
バイデン政権時代に軍事的な選択肢を検討した際、イランが兵器級に近い高濃縮ウランを既に複数の安全な場所に分散して保管しているか、またはそうする可能性が高く、攻撃すれば逆に核兵器化を加速させると警戒していたと明かした。
イランは今後、空爆が届かない深い場所で施設をすぐに再建することが可能で、同時に核兵器化を進める恐れもあると指摘した。